三体艦隊

悪の教典の三体艦隊のレビュー・感想・評価

悪の教典(2012年製作の映画)
4.0
サイコパスがミスにミスを重ねて、殺人でなんとかフォローしていこうとする話。ハスミンは意外と抜けているというか、サイコパス界では2流である。物語の始まりが、モルゲンシュテルンに敗北してアメリカから追放され、教師くんだりでモルゲンシュテルンへの復讐を伺うというところから始まる。原作では自身をホオジロザメ、モルゲンシュテルンをメガロドン(ホオジロザメより格上の古代のサメ)になぞらえて、サイコパスバトルでの敗北を認めている。物語開始時点で既にミス有り。

・「序章」では、全ての秘密を入力したUSBを机に置きっぱなしにしてスクールカウンセラーにばれるというミスをし、殺しフォロー。
・映画本編では、父親に夜に抜け出していることと殺人がばれるミスをし、殺しフォロー。
・蓼沼に屋上でのキスがみられたかもしれないミスをし、殺しフォロー。
・ハスミンが対応していたモンスターペアレントを間接的に焼き殺すことで、釣井先生と早水を繋げるミス。その後、両者ともにバレてもおかしくない殺し方でフォロー。
・シャワー中に安原に蓼沼の携帯を持っていることがばれ、殺しフォロー(しかも完遂できていない)。そもそも、裏掲示板の存在を安原がハスミンに教えた直後に蓼沼を煽る投稿をしており、疑念を抱かれていたこともミス。
・屋上での安原殺しを女生徒にみられるというミス。そこから全員殺害する必要性生じる。
・AEDに録音される(顔出しして撃ちまくっていたので携帯で動画など撮られていてもおかしくない状況)/主人公ら2人を見逃す/弓道部男子が一度は校舎から出るなど案の定ハスミンらしくミスを重ねて無事逮捕。
+原作ではハスミンが「三文オペラ」の口笛をしまくっていたせいで、主人公らに歌詞を検索され、爽やか教師が殺人の歌を好むと疑われたというエピソードもあった記憶あり。

モルゲンシュテルンにしてみれば、追放した格下のサイコパスハスミンが、日本で勝手に大量殺人やらかして逮捕されるという面白くて仕方ない状況だろう。
「序章」では毎日吠えてくる犬も殺していたので、ハスミンは意外とストレスに弱い。モンスターペアレントなど殺す必要がない者は不用意に殺さず、自身の周辺だけ何故か失踪者・死者ばかりになる状態を避けるべきなのでは。

と、色々と言ってきたが、本作は何度も観ていて、とても好きな一本である。
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