あさ

人生は長く静かな河のあさのレビュー・感想・評価

人生は長く静かな河(1988年製作の映画)
4.2
初見は20年以上前、ヨーロッパ映画オールナイト4本立て(だったかな?) 。お目当てはルイ・マルだったので、完全に捨て作、眠るつもりだったのに、記憶の奥に残っていた映画。しばらくはタイトルすら思い出せなくて本当に観たのか半信半疑だったけれど、2回目に観てオールタイムベストになってしまった。
ストーリーは「取り替え子」とそれにまつわる2つの家族の悲喜こもごも。さまざまな作品のモチーフになっているテーマだが、単純に悲劇とも喜劇とも言えない進行はいかにもフランス映画っぽい(安っぽい表現だなぁ)。文字化できるストーリーより場面の描き方や人物描写と言った映像そのものに惹かれて繰り返し観てきたけれど、「塞翁が馬」というか物事に正解もいい悪いもなくて、ただ目の前にあることを受け入れて生きていく。
不思議な明るさとちょっぴりの意地悪さがエッセンスになった、時々思い出す1本。

ブノワ・マジメルがステキ、でもある。
あさ

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