クリストフォルー

追想のクリストフォルーのレビュー・感想・評価

追想(1956年製作の映画)
4.1
《追想=過去を思い起こす》という言葉自体、いまや通じない感じだが、1957年には、この邦題とバーグマンの名前で充分だったのだろう。元は舞台劇のようだが、「ガス燈」を思わせるニューロティックなバーグマンに『ピグマリオン』を掛け合わせたような展開の物語は、案外分かりやすい。なにより、ブリンナーの冷徹なムードと、ヘレン・ヘイズの威厳ある名演がピタリと嵌まったエンディングは、文句のつけようがない。
「ニコライとアレクサンドラ」を観ていたおかげで、今回はバックボーンも理解できていたので、初めて本作を堪能しきれた気がした。
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