ダーク魔カスコス

ドールズのダーク魔カスコスのネタバレレビュー・内容・結末

ドールズ(1986年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

🧸ドールズ🧸
〜邪悪なトイストーリー〜

「大人になっても子供心を大切にしよう」

名作トイストーリー鑑賞後は自然にそう思わせてくれますよね。
※もちろん4は除く

本作もテーマは同じながらも、「子供心のない大人は皆殺しやで!」と、邪悪に振り切れています。極端な思想の押し付けが清々しい🤣

でもめっちゃ名作。
スチュアート・ゴードンとブライアン・ユズナは、似たような作品に携わっていて、ときどきごっちゃになるんですが、本作で確信しました。スチュアートは有能、ユズナはポンコツ🤣共通点はどちらも愛すべき変態ってことですね。


主役の女の子には可愛さと不気味さが同居してて本作の雰囲気にピッタリ。相棒のラルフも大好き。シュガーラッシュのラルフになんとなく似てるかも。

一方他の登場人物はこれでもかというくらいの豪速球クズで笑えてきます。きっと魔界で道徳を学んだんでしょうね。


登場人物の面白さに加えて、本作の影の主役と言っていい人形たちが最高です。ストップモーションで動く彼らには、CGには出せない味がありますね。若い子もそう感じるんでしょうか?オッサンの思い出補正かな?

舞台となるゴシックなおうちの雰囲気も抜群!外から見たよりも中身は4倍は広い気がするぞ(笑)4次元ゴシックハウス!

ぜひみんなに見てほしいですね。


⚠️以下ネタバレです⚠️


🎬ラルフが最高
子供の言うことやお伽話を何でもかんでも信じてしまうなら、単なるバカか子供大好きな変質者です😨

でもラルフはそうではなく、子供心を持ちつつも常識も持っており、ジュディの言ってることを疑うし、動く人形を破壊して脱出しようとします。真っ当な大人です。ここのバランス感覚が良かった😊

最終的にジュディとラルフが助かってママの元に向かうオチが、ホラーとしては珍しい希望に満ちた終わり方でホッコリします。是非ジュディのお父さんになってほしいですね。


🎬子供心のない大人は死刑!
極端すぎます🤣
そこが気に入った!
ケダブラ案件じゃーい!

下手したらラルフも死んでいたので、善人なら助かるわけじゃないんでしょうね。あの家も爺さん婆さんもこわいわあ。

ずぶ濡れのまま無断で人の家に侵入して、勝手にスープを飲み、子供の前で下ネタを披露する、この日殺されるために生まれてきたようなアバズレシスターズが面白すぎます。金目当てで再婚するパパも、常に不機嫌な継母もクズ。いかに面白く死ぬのか期待が高まりますね😃

そこは満点でした。

中途半端に人形にされて、目玉がポロンポロンするアバズレ初号機。炎とベルトで無双したかと思ったら、おもちゃの兵隊に銃殺されるアバズレ二号機。パンチさんとタイマン勝負して勝ったはいいが人形にされてしまうパパ。ワンパターンにならずに異なった趣向が凝らされていて素晴らしいです。

人形たちの燃えやすさには笑わされましたね。血管にガソリンでも流れてんのかってくらいすぐ燃えます。もはや着火剤。


🎬優勝は継母
愉快な死に様コンテスト優勝は継母ですね。人形の集団に襲われた挙句、謎の自殺ムーブで窓から飛び出します🤣

ベッドに死体が入ってるのに気づかないパパと合わせて楽しめました。想像の3倍はグチャグチャになってて心が晴れ晴れとしました😆

小さい体なのに、一生懸命にノコギリで継母のカラダを切断しようとする人形たちが、なんだかめっちゃ可愛かったです😊


🎬監督の嫁
Blu-rayに収録されている監督インタビューによると、この継母を演じたのは監督の嫁さんらしいです。他の監督作品にもよく出てて、たいがい死ぬ役みたいですね。

ある作品で、嫁さんが死なない役を演じることになった時、「私をもう愛してないの?」と言われたそうです。その愛、歪みすぎやろ!🤣


🎬エロくないよ
この作品、アバズレ初号機が襲われるシーンでちょっとだけパイチラすることを除いて、そういうシーンはありません。

監督曰く、「このこの作品にエロティックな要素は相応しくない」そうです。

わりと冷静やなスチュアート監督。流石やで。なんでもかんでも脱げばいいってもんじゃあないよね👍

まあ私はなんでもかんでも脱げばいい派閥ですけど、異論は認めるよ😊


結婚したラルフと実のママの元で暮らすジュディの元に、2体の人形が送られてきて、それがなんとあの継母カップル。人形による殺人がまた始まる。そんな続編の構想があったよ、って監督が言ってました。今ならジュディの娘が人形に襲われる話になるらしいです。是非とも実現してほしいですね😃