このレビューはネタバレを含みます
Primeビデオ/字幕
前作から実際に16年もの月日を経て鑑賞した人とでは、感慨も感想も全然違ってきてしまうタイプの作品だと感じた。やはり映画は生もの。
効果的だったかはさておき、CGのシミュレーション映像や本物の試合中継さながらの演出は、時代の流れを感じて面白かった。ポーリーとの熟成された友情もグッとくる。ていうか今作はポーリーに泣かされる。試合後の表情、心から嬉しそうなんだよな。
黒人チャンピオンとの無謀な試合や、「試合に負けて勝負に勝つ」的な結果など、1作目を踏襲した環の閉じ方は『5』より綺麗だとは思う。なのにあんまり刺さらなかった。ロッキーが再びリングに立つ決心をした理由もぼやっとしてるし、メイソン・ディクソンも最後の対戦相手としての魅力を感じられなかった。
そういや失明の危機はいつのまに無くなったんだ。ありえない展開の今作そのものが、ロッキー(と共に歳を重ねた人々)にとっての理想であり夢物語でもあるのかな。