「どれだけパンチを打ち込まれても、堪えながら前に進むんだ」………ここ最近になって『ロッキー』シリーズを観始めた私だけれど、本当に毎度毎度勇気を貰える映画だ。今作はそんなロッキーを本当の意味で締め括る「THE FINAL」にして「ROCKY BALBOA」という人間の最後の生き様を見せてくれた。
相変わらずロクデナシ野郎なポーリーも、しばらく疎遠となっていたロッキージュニアも、かつての宿敵のメンターも、そして先立ってしまったエイドリアンも、全員がロッキーの最後のボクシングを応援する………そんな胸熱展開に思わず涙が零れそうになるのと同時に、『ロッキー2』以降のしっかりとボクシングを魅せていくスタイルが現代風に大型アップデート。しかしそれでも尚、70〜80年代当時の作風は色濃く残したままなのはとても嬉しい所である。
これでボクサーとしてのロッキーは本当におしまい。そうして次のボクシンググローブは「アイツ」へと渡っていく………そっちも楽しみだ。