テオはバルカン情勢そのものをユリシーズの瞳で写した。な最初のサラエヴォ事件から学ばす同じ戦争をサラエヴォでしたのか。歴史の教訓を学ばず同じ過ちを繰り返す世界に向けた映画。そこに『現実を見る』という…
アンゲロプロス自身がこれは映像の不可視性についての映画だと言っていたが、本当にとにかく見えない。濃い霧が人々の視界を覆う。画面外での殺戮・爆発。やっとの思いで現像したフィルムは真っ白。見えないはずの…
>>続きを読む「マナキス兄弟の未現像のフィルム三巻」。
失われた起源への遡行の旅は、しかし同時に現在の動乱の渦中を、歴史の傷口としての国境を経めぐる、緊張を孕んだものでもあった。ギリシャからサラエヴォへ(サラエヴ…
ギリシャの巨匠 テオ・アンゲロプロス監督作品
行方知れずのギリシャ最古の映画フィルムを探し求め、動乱のバルカン半島を彷徨する映画監督の旅を描き、20世紀における映画と歴史と政治の相克に深い瞑想を巡…
霧
眼差しの先の「見えないもの」
始まりと終わりの地
信念の人、あるいは絶望者
すべての曖昧さ、すべての矛盾や衝突や混沌
エルランド・ヨセフソンはやはり救済を見届けられない立ち位置なのだなぁ(タル…