[結局、変革などしなかった世界に] 90点
大傑作。1995年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。『こうのとり、たちずさんで』から『永遠と一日』へと連なる"国境三部作"の第二部。4回目のコンペ選出とい…
過去から未来へ、あるいは現在から過去へ。ワンショットの中でシームレスに移り変わる清流のごとき時間。最古のフィルムを追い求める旅路は、そのまま不可逆な戦争の歴史を辿る道筋と重なり合う。霧に包まれた間だ…
>>続きを読む「20世紀のヨーロッパはサラエヴォに始まりサラエヴォに終わる」
当時のバルカンを切り取っただけでない。
ダンスシーンでは過去作に出てくれた人々が踊り(それも、蛍の光の音楽で)、キャストの台詞には…
以前レンタルした時に返却日に間に合わず終わらせることができなかった作品で今回初めてやっと。
内的彷徨とプロットにおける実際の旅路とがシンクロするマジカルリアリズム。現在と過去が気づきにくいくらいに…
◎ 不可視への眼差しのオデッセイ
終わりの始まり。
何度も出てくる霧の表現が圧倒的。
なぜサラエボという同じ場所で戦禍を繰り返すのか。
マナキス兄弟の幻のフィルムを探し求めるバルカン半島全体を周遊す…
まずカメラが近いことに驚く。これはアンゲロプロス自身がある意味では手癖になっていることを封印しているのだろうか。
マルチェロ・マストロヤンニが主演の2作は本当に素晴らしい作品だけど、一方でここでの…
「ユリシーズの瞳」
ギリシャの映画監督Aは、マナキス兄弟が撮影した幻の映画の未現像フィルムを探すために帰国する。ホメロスの「オデュッセイア」をモチーフに、幻のフィルムを探して7カ国を行脚するオデッ…