囚人13号

宇宙飛行の囚人13号のレビュー・感想・評価

宇宙飛行(1935年製作の映画)
3.8
今となってはカルトなんだが、『アエリータ』より科学的根拠を重視しつつ丁寧なミニチュアとコマ撮りシーンが俳優の演技と上手く繋ぎ合わされているので、50年代から60年代後半辺りまでテレビ俳優を使って撮られたZ級SFより全然面白い。

完成度では『メトロポリス』に遠く及ばないが、その心意気はルノワール言うところの「如何にしてマッチ箱を摩天楼に見せるか」的な映画トリックを追求した遊び心満載。
ロケットで宇宙に飛び立つ際も無酸素や無重力といったリアリティが目立つのはコンスタンチン・ツィオルコフスキーなる専門家の協力によるものらしく、これで一気に現実味を増すね。
囚人13号

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