Kamiyo

男はつらいよ 寅次郎純情詩集のKamiyoのレビュー・感想・評価

4.0
第18作 寅次郎純情詩集
いつも通り、柴又に舞い戻った「寅さん」は甥である満男の小学校の担任である柳生雅子(壇ふみ)が「とらや」に家庭訪問してきたところ、鉢合わせのように出逢い。
病気の恋心を抱いてしまう。雅子先生の気を惹こうとする余り、
家庭訪問はぶち壊しになった。
満男の父親である博(前田吟)は珍しく怒りを顕わにして、
「寅さん」を批難する。
母親さくら(倍賞千恵子)も「寅さん」の娘のような年頃の雅子先生に恋心を抱く「寅さん」に向かって、
「雅子先生に母親がいるとしたら、その母親に恋心を抱くなら誰も批難しないわよ」と諭すと、

その母親、綾(京マチ子)が「とらや」に姿を現すのである。
雅子の母親・綾に一目惚れ、由緒ある家柄の綾は寅にとっては高根の花だったが、足繁く屋敷に通うようになる。
綾は2年の入院生活から抜け出たばかりである。
抜け出たとは言え、担当医は既に助からない命を配慮の上でのことであった。

綾が言う ”人は何故死ぬのでしょう?” 
寅は答える!
”人が死ななければ、陸の面積は決まっているから、そのうちいっぱいになっちゃって、端っこの人が海に落っこちてポチャンと、結局溺れてしまう?みたいなことを!”

今回はマドンナ綾(京マチ子)が亡くなる話なので、つらいです。
寅さんは一生懸命つくします。

綾(京マチ子)の余命が長くないことを雅子先生からさくらは聞き知っていて、常にそれを抱えている様子がすごかった。

柴又駅での寅さんとさくらの別れのラストは、情緒と美しさが際立つ名パターンかと思います。

綾を演じる京マチ子さんは昭和を代表する名女優で演技や雰囲気、佇まいは流石の一言。
娘の雅子を演じるのは檀ふみさん。初々しい感じで可愛らしい。
今回はある意味ダブルマドンナでもあります。

やっぱり「男はつらいよ」は良いなぁ♪
Kamiyo

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