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夜のバラを消せの3104のレビュー・感想・評価

夜のバラを消せ(1966年製作の映画)
3.4
007シリーズのヒットを受けて、海外のみならず日本でも“もどき”な作品がいくつも作られたそうな。今作もおそらくそういう狙いの一本。知らんけど。

冒頭からテンポよく初期007風の(つまりは今の目で観るとどこかのどかに見える部分もあるわけで)スパイアクションが展開される。が、気がつきゃ途中からいつもの日活アクションに戻っているのはご愛嬌。

ボンドカーよろしくジャガーが疾走する様などは決まっているとはいえ、無理して基地のセットとか作るあたりはなんだか微笑ましい。ストーリー的にもところどころチグハグだったり、都合よく人が助けに来たりと、和やかに見過ごせる「疵」もいくつか。

ボンドガール役はこれが映画デビューとなる由美かおるだが、溌剌としたダンスに比して演技のほうはなかなかに超絶。
他の女優陣では西尾三枝子ともちろん芦川いづみ嬢が綺麗だが共に出番少なく、特に後者の存在意義がほぼない(ストーリーのページを1枚めくるための「道具」としての役割しか与えられていない)のが悲しく。

軽妙なモテ男役が似合う裕次郎だが、すでに貫禄が出てきているのが残念。おかげでブランデーグラスを持つシーンが妙にハマりがいい・・。
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