YLxx

緑の光線のYLxxのレビュー・感想・評価

緑の光線(1986年製作の映画)
4.6
恋人に限らず人と関わる上で日頃の細かいだるいがあり強靭なATフィールド持ちの私にはアンセム的な作品。
彼氏と疎遠になり病み期な主人公は友達や家族が優しく手を差し伸べても一向に応えようとしないが、見知らぬ老婆達の話題には静かに耳を傾け聞くことが出来てしまう。基本的には回りを否定するように会話し自分の生き方を確立しようと試みてはいるがなかなか上手くいかず、特に食卓での食肉にまつわる会話シーンや子供にさえも愚痴を言ってしまうシーンも。唯一気を許した彼にはデート中に「今は恋していない」と言われ落ち込むメンヘラ全開感がウザいと感じる人も多そうだが、個人的にはこの一人と他人に関わる辛さや変な場面でオカルトに縋る所、そして全く読み進められないのに常に本を持ち歩いている姿がATフィールドにしか見えず物凄く共感でき愛着がわいた。


ロメール作品もう少し見てみよう