Pinch

緑の光線のPinchのレビュー・感想・評価

緑の光線(1986年製作の映画)
4.6
ヌーヴェル・バーグの中では最も好きな作品のひとつ。世俗的な性的欲求に対する女性のアンビバレントな揺れ動きというありふれた題材を軸として、バイオリンの無調音楽、ランボーの引用など、さりげない芸術性が押し付けがましくなく付け加えられる。色褪せた日常の中で、「緑の光線」という奇妙な自然現象が一瞬の希望を…。

これを観たときの自分の心理状態の影響もあったのだと思うのだが、とてもいいことは突然来ることがある、しかしすぐに消えてなくなる、という納得感が半端なかった。ランボーの有名な詩句が示唆する通りに!

ああ、時よ、来い/陶酔の時よ、来い

また見つかった/何が/永遠が/海と溶け合う太陽が
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