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緑の光線のsakiのレビュー・感想・評価

緑の光線(1986年製作の映画)
4.0
ずっと観たかった、エリックロメールの作品。バカンス前に恋人と別れたばかりの主人公が、何に対しても不満を言いながら、バカンスを楽しみ切れないまま過ごしていく話。周りの友人や家族のアドバイスも何も聞き入れることができないさまは、観ていて腹が立ってくるくらい…!(笑)でもそんな主人公がなんとなく理解出来てしまい、放っておけず、退屈なのにあっという間に時間が過ぎ去ってしまいます。そこには、自然な時間の流れ、生活感に溢れ平凡なのに美しい風景、鮮ややかな色づかい、さまざまなものが施されているからこそ、わたしにとっては観ていられる作品になっているのだと思います。
とは言えど、内容がないまま淡々と話が進んでいく上、少し特徴的な台詞はやはり敬遠されがちなフランス映画らしいものがあります。
でもやはり、"緑の光線"は私も見てみたいし、ヨーロッパにひたすら憧れを持つわたしのような人にとっては、どこか惹きつけられる作品です。
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