いの

狼の挽歌のいののレビュー・感想・評価

狼の挽歌(1970年製作の映画)
3.6
3大セルジオのうちのひとり、セルジオ・ソリーマ監督作品。ソリーマ監督は、コルブッチの助監督を務めていたこともあるそうです。音楽はエンリオ・モリコーネ御大♪


チャールズ・ブロンソン主演映画をほとんど観ていないから、わたしのイメージでしかないんだけど、ブロンソン映画って女性とは無縁だと思っていました。なので、いとしいしとに翻弄されるブロンソンっていうのが新鮮でした。


ブロンソンに愛され、彼を翻弄する女性を演じたのはジル・アイアランドというveryチャーミングな方で、なんとブロンソンの実際の妻だというのだから驚くことしきり。ブロンソンが実際の妻を(映画のなかで)衣服を強引に剥ぎ取ろうとし、もちもちの美しい肌にむしゃぶりつこうとするのを観ると、なんだかとてもドキドキしてしまいました。夫婦で共演って大変だろうし、でもその夫婦間でしか分かち合えないものもあるんだろうなぁと、映画の本筋とは違うところに思考がとんでしまいました。


殺し屋ジェフ(ブロンソン)が使う銃は多種多様(多分)、銃器は今もまだ全然詳しくなれないけれど、リッター4Kに惨敗し続けているわたしは、ブロンソンが用いる銃の威力と彼の腕前の確かさが以前より少しだけわかるような気がしてしまうのでした。


冒頭のカーチェイスは『ブリッド』みがあったり、終盤の屋上は『ダーティ・ハリー』みがあったりと、いろんな映画のいいとこどりをしてるような気がしないでもありませんですが、視聴者を痺れさせるロケーションがたくさん登場していることは間違いないと感じます。


これはイタリア映画。(英語ver.もあるのでしょうけれども)わたしが観たのは全篇にわたってイタリア語。映画の舞台のほとんどはアメリカなのに。ちょっと不思議な感じがしました。あと、レンガ造りの壁をぶっ壊して後方からこちらに向けて車が飛び出てくる場面は少しマカロニっぽかったです。
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