ryosuke

猟奇島のryosukeのレビュー・感想・評価

猟奇島(1932年製作の映画)
3.6
ミニチュアの船が傾き、船内に派手に水が流入したと思うと船が爆発し、サメまでやって来る冒頭の特撮。そこそこ派手にやってくれて楽しい。
いかめしい顔に気品が宿り、身をすくませるような眼力を持っているレスリー・バンクスは、ベラ・ルゴシ等が有しているような悪役の迫力があって良かった。
ただ、上映時間が短いのにどうでもいいお喋りをしすぎなのは否めない。伯爵がトラップに直前で気づくという同じような流れを二回繰り返したらもう夜明けが近いという呆気なさ。
ライフルと弓を用いるのだから、俊敏で切れ味鋭い活劇を期待したいところだが、大事な場面に至ると崖側での犬との取っ組み合いや、伯爵邸でのぴょこぴょこ跳ね回る肉弾戦に移行してしまい、どうも鈍臭い。締めも伯爵がギリギリで力尽きるだけかあ。もう一発お願いしたいところだったが。
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