クリムゾンキング

猟奇島のクリムゾンキングのネタバレレビュー・内容・結末

猟奇島(1932年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

クルージング中に船が難破してしまいなんとか一命を取り留めた主人公は謎の島に漂流。どうやら同じく難破船から助かった姉弟らも流れ着いていたようで、島の主人ザロフ伯爵のもてなしうぃ受けていたが、実は伯爵様普通の狩りでは飽き足らずに人間を標的にしていた狂ったやつだったー!

ヒューマンハント系の元祖、ゾディアックキラーがセリフを引用したことで有名、らしい。
これのリメイクの新・猟奇島を先に見ているのだけど。

あれ?リメイクよりこっちの方が面白いぞ?

と言うのは「オリジナルに勝るリメイクは稀有な存在」と思ってるので別段驚きはしないのだけど笑笑

確かにリメイクのように血がドロドロしてるわけでもないし、狩が始まるのも映画が始まって2/3過ぎたあたりで結構ノッタラノッタラしてるのだけど、リメイクでは「その人数でなんで悠長に言うこと聞いて反撃しないん?」とか色々思ってことがあったのだけど、こちらは確かに展開は遅いけどザロフ伯爵の狂気というか威厳というかがちゃんとあって、人間狩りがわかるシーンも「弟が帰ってこない」と言う理由で鉄の扉の向こうに行きそこで凶行を目撃するというホラー演出がされてるのでインパクトがでかい。

狩りとなる舞台も、滝壺があったりジャングルや倒木があったりと実に多彩。なんでこんなに入り組んでるん?と思ったらキングコングのセット使い回してるみたいで、さながら冒険活劇のような雰囲気。

死んだ!と思ってからのドンデン返しや、伯爵様や召使との乱闘も結構派手、と言うかまさかこの時代の作品でバックブリーカーもどきで葬る姿を見られるとは思わなかった笑笑

時間も短めで、確かに前半から中盤まではちょっとかったるいなぁとか思ってたんだけど、そんなこと一気に吹き飛ばしてくれるくらいの爆発力のある後半でとても面白かった。