kazマックスグローバーレッド

ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌のkazマックスグローバーレッドのレビュー・感想・評価

4.0
ジョン・ウー監督 20年ぶりのハリウッド復帰作にして全編セリフ無しのリベンジ・ヴァイオレンスアクション『SILENT NIGHT』が全米公開されるので『ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌』を鑑賞。

当時は『男たちの挽歌』以降 量産された香港ノワール疲れでこの作品はまだ未見だったのよね。「ボイラー室のような地下で片手に赤子を抱きかかえもう片方でショットガンを構えるチョウ・ユンファのポスター」「顔面小麦粉まみれでテーブルの上を転がり着地と同時にチンピラの頭に銃を突きつけるチョウ・ユンファ」と前情報はこれくらいだったから、あのチンピラが國村隼だったりトニー・レオンやアンソニー・ウォンが出てたなんてね。トニー・レオンなんか後の『インファナル・アフェア』に通ずる役どころやんか。てか香港ノワールって「潜入捜査・裏切り・友情」が好きよね。

黒バイク集団に壁越しの銃撃戦、そして女性がやむを得えなく引き金を引いた割には相手を容赦なく撃ち殺す演出がそのまま後の映画『ハードターゲット』に繫ってるのも面白い。あの新生児室のバトルはツイ・ハークの『ダブルチーム』を思い出したわ。

最後は病院版ダイ・ハードというか本当の意味での戦慄病棟で、まぁアンソニー・ウォンが鬼畜なこと。せっかくユンファと眼帯男が『男たちの挽歌2』が如く心の奥で通じ合えた男と男の決闘をしようとしてるのに水を差すんじゃないよ。

ユンファに抱っこされてたあの赤ちゃんは将来 有望な消防士になることでしょう、勿論消火作業は放尿で。

『SILENT NIGHT』は日本も年内公開してくれるといいな。