天国と宇宙ならどっちに行きたい?
天国ってもんがあるなら、宇宙。
なんで
そっちのが人少なそうだから。
松田龍平の美しさ、儚さ
消え入りそうな透明。でも闇を感じさせる。
僕がやりました!ってとこの目。
いくつよこの時、20歳ごろにする目じゃない。
ただこの異色の世界観に佇んでいるだけで、すごく絵になる。
二人でいると、それでもう映画になる。
恐ろしい組み合わせ、二人が並ぶと世界なんだよな。
龍平の喋り方が若い時のソレで。
息を強く出して声を出そうとして喋る。
そして若い時の安藤政信の造形的な美しさと、それをあえて隠すベールのようなオーラ。
これもまた誰もが持ってるものじゃ無い。
なんか、綺麗だ、とただ思った。
助演陣、特に石橋凌怖すぎる。
あの薄ら笑いは何?なんで眉毛無いの?
後ろのフレームが斜めっているからか、机が傾いているからかすごく不安になる。
遠藤憲一、石橋蓮司、光石研、渋川清彦など、知らなかったキャストのセンスは三池崇史監督作だ。
あの三池崇史が、こんな映像を撮るのか?
色合い、セット、世界観、視覚的にかなり挑戦的で面白い。
文字が何度も表示される事によって、むしろ意図的台詞や余計な説明を減らしているところ。
繰り返した映像や、シーンの多用。
刑務所で起こる殺人事件。事の真相に迫るサスペンス。
でもタイトルは、『46億年の恋』
そう、恋。
劣悪な環境で育った少年と、誤った男らしさを押し付けられた少年。
二人は互いの何に惹かれ、何を求めたのか。
BL映画だと思っていたけど、
相手になりたいと望むほど近く近くもっと近くを求める一方と、大切にしているからこそ穢れた自分から遠ざけたいもう一方という、とても純粋なラブストーリーだった。