カーズWSA

卒業のカーズWSAのレビュー・感想・評価

卒業(1967年製作の映画)
4.0
観ていてこんなに気持ちが不安定になる映画があるだろうか、いや無い。いやまああるんですが。

このダスティンホフマンのなんとも言えない雰囲気。ジャケの顔、常にこの顔で虚空を見つめてる。僕は岩、僕は島、みたいな顔してます。

学校を卒業してから行き先を見い出せず、恵まれた環境に甘えてフラフラ。
若者倦怠病みたいなのはいつの時代でもあるようで。プール楽しい?
そしてフラフラしながら目の前の欲望に従うナイスなヤツ。

ミセスロビンソンの妖艶さ。ダスティンホフマン、行儀よくまじめなんて出来やしなかった。

やっぱ目の前の誘惑には抗えないのか。エレインかわいいのに。ミセスロビンソンがアタマの上に浮かんでしまう。その先に待ってるのは修羅場穴場女子浮遊。憧れのパラダイスでした。
ミセスロビンソン、雨に濡れても詰める。レインマンは僕ですけど、とホフマンは言いません。

当然エレインをロス。わかってくれるわけもなく。走って追いかけるマラソンマン。
個人的な好みとしては断然ミセスロビンソンなんですけどー。

前半のダスティンホフマンの虚ろな目にやられ、この男はどうしたいのか観てるこっちの気持ちの行き場が無くって不安定。
スイッチ入ってからは驚きのはっちゃけ具合い。
とんでもねー話はとんでもねー終わり方です。

有名なラスト。劇的な展開。何がどうなってそうなったんですか?これ周りを巻き込んだ壮大なプレイなんですか?
そして笑顔からの真顔。

バスの中から明日に向かってどうなるんでしょうか。観る度に混乱を起こします。それがクセになります。
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