キートンvsお化け屋敷…それはホラーではなく、もちろんコメディである。
今回はそこまでキートンのアクロバティックさを堪能することはできなかった。
その代わり(?)、彼のとぼけた表情がクロースアップで何度も映るのが嬉しいしかわいい。
銀行でのノリでベタベタになってしまうシーンは、ナンセンスギャグといった感じでニヤニヤ笑って観てしまった。
そしてお化け屋敷…というかもはや仕掛けいっぱいの屋敷。
特に階段がいい働きしている。
この作品においては、階段がキートンの相棒のようである。
動くソファや骸骨たちの演出がもはやかわいい。
明らかに人力と思える仕掛けばっかりだが、今の時代の感覚でもしっかり驚かされると思う。
特に好きなのが、キートンがお化けから頭を一回受け取っちゃうシーン。
彼のおとぼけっぷりが発揮されるところこそ、大きな笑いどころである。
めちゃくちゃファンタジーなオチかと思いきや…というラストの展開までうまい!
もはやかわいいお化けたちとキートンのやり取りが微笑ましい作品だった。