Toineの感想文

しあわせな孤独のToineの感想文のレビュー・感想・評価

しあわせな孤独(2002年製作の映画)
3.8
【現実は甘くないから縋ってしまう】
タイトル借り致しました。
こちらの作品は邦題が良い仕事してます。
マッツ・ミケルセンさんが出演されているのを知らずに鑑賞したので驚きました。
若かりし頃からミステリアスで魅力的な方ですね。
ピュアに見せかけたパンチの効いたクズを演じてらしたのがかなり良かったです。

トリアー監督作品以外でデンマークのドグマ95映画は初見だったかもです。
個人的にはドグマ95の"照明効果を使わない"という制約が好きではないのですが、こちらの作品は凄く楽しめました。

人間の身勝手さとか理屈ではどうにもならない感情の変化とか1人では抱えきれないまさかの事態とか。
人生には綺麗事や理屈では片付けられない出来事ってあるよなって。経験したくないけれど。

主人公セシリさんの心境の変化の描き方が上手いし彼女の婚約者ヨアキムさんの最後の決断が男前すぎて惚れました。
やはり普通の恋愛映画より今作のような我儘で人間味あふれる泥臭い愛?の物語が大好きです。