やかましい小娘

しあわせな孤独のやかましい小娘のレビュー・感想・評価

しあわせな孤独(2002年製作の映画)
2.8
DVDを購入してみました、この作品デンマークではかなり有名で、ドイツは特に、やアメリカでもそれなりに知られた作品なのだそうですが(そして評価も高い)レンタル在庫はあまりありません。今確認したら宅配レンタルにあったので見たい方はそちらの利用もいいかもしれません。

正直、好きになれなかった作品です。ドグマ95の手法で撮られ冒頭のテンポ感や場面転換は割とすきだったのですが、途中からイマイチそれぞれのキャラクターの心情描写が追えなくなりました。
ライダーズ・オブ・ジャスティスやフレッシュ・デリ(この感想はフレッシュ・デリを見たあとに書いています)の脚本(この2作は監督も)手がけたアナス・トマス・イェンセンらしくなく、個々の人間を放置します。
セシリもヨアヒムも身体的、精神的にボロボロなのに周囲の誰も彼らに適切な助けの手を差し伸べません。
ニルスは当初はそうじゃないにしてもどう考えても自分の利益のために彼女とかかわっていますし、私はセシリとヨアヒムがきちんと社会から支援されていない、というか、周囲の人間から支援されていないと感じます。
個人の努力ではどうしたって癒せない傷に塩を塗る人間ばかり。
私はセシリを連れ出して、チボリ公園でコーヒーを飲みながら、ただ、ゆっくりと話を聞いてやりたいと思いました。
ヨアヒムにも、セシリや看護師以外の第三者、それこそセラピストの手が必要なはず。

随所に女性をだいぶ軽く扱うようなシーンが散見されたのも残念でした。
ちょっと脚本も耐えきれてないとこないかな……と思います。
ただし、やっぱり、やっぱりいいお芝居するのよ!ニコライ・リー・カース!
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