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破戒のotomのレビュー・感想・評価

破戒(1948年製作の映画)
4.6
部落問題どころかあらゆる差別があり、臭いものには蓋をしてしまう国民性なのは今も変わってない気がする。それどころか弱者の声が大きくなって何やらおかしくなってると云った方が正しいか。日本のみならずカースト他で世界各地に存在する根深い問題で重いテーマではある。部落出身を隠せと云う戒を破り、社会運動に身を投じて行く筋で、継承の話としてはなかなかに見応えはある。ものの、ちょっと説教臭いのと、池部良のオーバーな演技は若干鼻につく。公開処刑の場に赴く長回しやお琴の扱いなんかの演出の上手さは流石な木下恵介。島村藤村のモデルと思われる宇野重吉がイイ奴過ぎて泣ける。
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