たか

ビルマVJ 消された革命のたかのレビュー・感想・評価

ビルマVJ 消された革命(2008年製作の映画)
5.0
 日本では長井さんが殺害された事で有名な反政府デモ(2007年)の頃の話です。命がけで撮影したビデオジャーナリスト達、凄い勇気と志です。感銘すると共に、奇跡的な作品だと思います。
 そして、テーラワーダ仏教の比丘達が立ちあがり民衆を先導する様子、志がありながら軍部に従わなければならない下級兵士、この両者が、とても対照的に感じました。
 同じくアカデミー賞にノミネートされた「ザ・コーヴ」と比べると、隠し撮りレベルも事の重大さも比ではないのに、結果的に「ザ・コーヴ」が受賞した事を考えると、やはり疑問を感じてしまいます。作品賞・監督賞も然りです。アカデミー賞に何らかの利害関係が働いていると思わされてしまいます。ちょっと横に逸れました...。
 さて、6人以上の集会は犯罪になる事を考えると、法律は絶対的なものではなく、志が勝れば破るべきものだなと、本気で思いました。悪しき(と判断した)社会を変えるには、それ以外の方法はないのかもしれませんね。
 2年前「ビルマ、パゴダの影で」を観た事を思い出しました。チベットもそうですが、軍事政権...軍事力って、国を守るため外へ向けるものだと思います。いや、軍事力そのものを否定しますが...。
 上映後の渋谷の雑踏が、とても平和に感じました。
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