さすらい人

007/ムーンレイカーのさすらい人のレビュー・感想・評価

007/ムーンレイカー(1979年製作の映画)
3.5
ミシェル・ロンズデール追悼。

2班監督ジョン・グレン撮影(『ワイルド・ギース』のパラシュート降下シーンも担当)のお得意の空中スタントからモーリス・ビンダーのOPタイトルに繋がる一連の流れは、映像も音楽もシリーズ屈指の優美な味わい。ジョン・バリーのサントラもテンポを落とし悠然。スケール重視な分、全体は空っぽ、継ぎ接ぎでノンビリなコメディーに寄り過ぎだとしても、シリーズ最大の予算規模の贅沢さ、ケン・アダムのボンド映画美術の有終の美を飾る優雅さを随所に感じさせ、007が子供向け娯楽映画の帝王だった時代を思い出させてくれる点で随一。幸せな1本。コリンヌ・クレリーは脱がないが十分に魅力的。
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