このレビューはネタバレを含みます
イニス演じるヒースレジャーの、低い声がとても聞いていて心地良かった。
イニスが、ジャックのせいで俺はこんな惨めな人間になったんだ、という風に泣きながら訴えかけるシーンが切なかった。それをまた慰めようと抱き締めるジャックと、それに身を任せるイニスの姿が虚しく辛かった。
結婚しようと、他の誰かと関係を持とうと、結局はお互い元の場所へ、愛する人の元へ帰ろうとしてしまう。そんな深い関係が、儚さはあれど美しかった。
『君の名前で僕を呼んで』が本作をオマージュしているという話があったけれど、両作にとって、青いシャツは2人が愛し合った証といえる点で共通しているなと感じた。
あと、これは回避できないことだけれど、ヒースレジャーを見ると切なくなってしまう… もし今も会える存在なら、歳を重ねた彼はどんな俳優さんになっていたんだろうね。