オーウェン

アウトローのオーウェンのレビュー・感想・評価

アウトロー(1976年製作の映画)
3.5
この映画「アウトロー」は、南北戦争中に、北軍のゲリラに妻子を虐殺された農夫が、鍬を捨てて銃を握り、復讐の旅に出るという、クリント・イーストウッド監督・主演の西部劇だ。

西部劇のファンならば、「七人の無頼漢」や「必殺の一弾」といった、忘れ難い映画の記憶が、この映画に刻み込まれていることを、ある種の感動を持って、思い出すのではないかと思う。

復讐を終えた男は、最後は死ぬのだが、それは単にヒーローの死といったことではなく、むしろ、ヒーローの夢よりも、普通の人間の生活を選んだアメリカの男たちの決意、「西部魂」や「シェーン」などにも共通する心のような気がする。

追跡隊のジョン・ヴァーノンが、主人公の死を確認する幕切れに、ジョン・フォード監督の「リバティ・バランスを射った男」の中で、新聞記者が言った、「事実よりも伝説をとって世に伝えます」という有名なセリフを思い出しましたね。
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