Genichiro

アウトローのGenichiroのレビュー・感想・評価

アウトロー(1976年製作の映画)
3.7
序盤のリボルバー試し撃ち場面がイーストウッド映画すぎる。そして流れ者でコミュニティを形成していく後半の流れ…イーストウッドの映画だなあ。どこに重点を置いているか、ということも考えると面白い。ブラッディ・ビルの部隊に加入するまでがオープニング。オープニングが終わると戦争は集結し、部隊は解散、物語はそこから始まる。馬の首を伏せて抑える場面すごいな、今だと絶対あり得ない。銃を抜いた途端、その空間はイーストウッドが支配する場となる(チェロキー族の老人に向けられたリボルバー!)。南軍とも北軍でもなく、自らの領域を確保しようとする男、時代の狭間で取り残されていく者の姿をイーストウッドは美しく描こうとする。終盤、空の2丁拳銃をパチパチ撃ちながら近づいてくるイーストウッド怖いて。割と間延びするし、ベストな一作とは言えないがイーストウッド作品のエッセンスが詰まっている。大立ち回りで終わるのでなく、しみじみとしたエンディングも印象的。
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