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キャンディマンのNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

キャンディマン(1992年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

2021/5/30鑑賞。65点。

<見所>
・蜂の扱い方雑
・近年の韓国映画並みのバイオレンスシーン
・キャンディマンが病院から退場するシーンが豪快すぎる
・BGMが全体的にデカすぎ
・たった5秒の間に白髪にされたマッチョ&ペニス切り落とされる少年可愛そすぎ
・凶悪なアーノルド坊や「燃やせ!燃やせ!」
・全身にハチミツ塗られるなんて、「くまのプーさん」しか喜ばないよ
・ハゲて女版ダース・ベイダーになるヴァージニア・マドセン
・アフリカ系によるキング牧師の行進を彷彿とさせるラスト
・キャンディマンを演じるのは、死のピラゴラ・スイッチおじさん(トニー・トッド)


<あらすじ・ネタバレあり>
シカゴ。
巷では、キャンディマンという噂がある。
鏡に向かって「キャンディマン」と5回唱えると、背後に現れたキャンディマンに殺害されるらしい。

イリノイ大学院の学生・ヘレン(演. ヴァージニア・マドセン)は、親友・バーナデッドと一緒にキャンディマンについての論文を書くことに決める。
キャンディマンに殺されたと噂されるジーンの存在を知った2人は、事件現場の団地に向かう。
団地ではギャングに邪魔をされたりするが、アン=マリーというシングルマザーと仲良くなるヘレン。

ヘレンは、キャンディマンの研究をしている教授・パーセルからキャンディマンの過去について聞かされる。
1890年。奴隷の子として生まれたキャンディマンは、父親の事業が成功したことで白人と交流が増える。ある白人地主の娘と恋に落ちたキャンディマンは、駆け落ちしようとしたことを地主に知られる。地主が雇った悪党に右手を切断され、体中にハチミツを塗られた後、蜂の大群に襲われて死んだのだ。
そして、キャンディマンの遺灰が撒かれたのが、団地が立ってる場所だった。

再度団地を訪れたヘレンは、ジェイクという少年からキャンディマンの噂について聞く。団地に設営されている公衆トイレで少年がペニスを切り取られ、その少年を母親の代わりに見に行った屈強な男は白髪一色になったことがあったらしい。
ヘレンは、白人である自分が団地をうろつくことに苛立つギャングらに襲われる。すぐに犯人たちは逮捕される。

その後、ヘレンは駐車場で名を呼ばれる。声の聞こえた方向を見ると、ロングコートを着た黒人の男がいた。その男の顔は、団地に描かれたの顔と瓜二つで、彼こそがキャンディマン(演. トニー・トッド)だった。直後気を失うヘレン。

目覚めたヘレンは、アン=マリーの部屋にいた。すぐそばには、アン=マリーの飼っていた犬の切断された首が転がっていて、アン=マリーの赤ちゃん・アンソニーがベッドに大量の血だけ残して行方をくらましていた。
アン=マリーに息子を拉致したと誤解されたヘレンは襲われ、咄嗟にナイフで応戦して彼女を怪我させてしまう。

1度は警察に逮捕されたヘレンだったがすぐに釈放される。
その後、ヘレンの目の前で、再び現れたキャンディマンによってバーナデッドが殺害される。キャンディマンは窓から逃亡する。

現場に残った証拠から、警察はヘレンがバーナデッド殺害犯として逮捕。精神的に不安定なヘレンは病院で拘置される。
ヘレンは、行方不明のアン=マリーの息子・アンソニーがキャンディマンに抱えられているヴィジョンを見る。
そして、自身の無実とキャンディマンの存在を医師たちに証明しようと、鏡に向かって「キャンディマン」を5回唱える。
現れたキャンディマンは医師を殺害すると、拘束されていたヘレンを解放。ダイナミックに窓を割って去るキャンディマンに続く形で、窓からの逃亡を図るヘレン。

自宅に戻ったヘレンは、夫・トレヴァー(演. ザンダー・バークレー)の浮気現場を目撃。これまで夫に持っていた疑念が確信に変わる。
その場を去ったヘレンは、これまで見たキャンディマンのヴィジョンを結び合せ、キャンディマンとアンソニーの居場所が団地と考える。

団地の一室を住処とするキャンディマンと再会したヘレンは、自分が昔キャンディマンと駆け落ちするはずたった白人娘の生まれ変わりだと知る。
キャンディマンは、ヘレンと一緒になりたかったのだ。

キャンディマンは、団地に積まれたゴミ山の中にアンソニーを放置。手かぎでゴミをかき分けるヘレンを見た、団地住みの少年・ジェイクは彼女をキャンディマンと誤解。住民を引き連れてゴミ山に向かい、放火する。
炎に覆われながらもキャンディマンを倒し、ゴミ山の中からアンソニーを救出したヘレンは、アン=マリーにアンソニーを引き渡すと息絶える。

ヘレンの葬儀が行わる。
葬儀場には団地の人々も現れ、ジェイクが手かぎを棺に投げ込む。

寡男となったトレヴァーは、浮気相手・ステイシーと同棲。
ふと亡くなった妻を思い返し寂しくなった彼は、鏡に向かって「ヘレン」と5回唱える。すると、背後には「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」のアナキンの如く大火傷して頭髪を失ったヘレンが現れ、トレヴァーを殺す。

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この映画見て思ったんだけど、鏡見て5回「連続」で唱えるのではなく、生涯通して「キャンディマン」と5回唱えたらアウトなんだな。

最初は、キャンディマンというのはあくまで都市伝説で信じた人がイカれてしまい殺人を犯しているのかと思った。
要は、キャンディマン=一種の催眠術だと。

キャンディマンと呼んでないのに何度も現れるキャンディマン都合良すぎw 
出てきて欲しい時は出てこないもんだから、ヘレンは拘束された後2回目のキャンディマン・コールしてた。

そもそも、キャンディマンの目的って何なんだろう?ヘレンとはあの世で一緒に居たかったから連れ去ろうとしたことはわかるけど、他にキャンディマンと唱えた人はなぜ襲われたのか?
キャンディマンが、自分を殺した地主や悪党を恨み白人全般に復讐するなら理解できるが、団地に住む少年や男(どちらも黒人)を襲ったのはなぜなんだろう?
親友・バーナデッドを殺したらヘレンに嫌われてしまうのに殺してしまうあたり、彼の独占欲の強さが現れてるんだろうね。

最後に、もしかしたら語られてたかもしれないけど・・・
ヘレンが最後に焼き殺されるようキャンディマンが仕向けたのは、この場所で体の一部が灰にならないとあの世で一緒になれないからなのか?

全体的に説明が少ないし、キャンディマンが出るまで(=本題に入るまで)が長い気がするけど、ストーリ自体はテンポよく進むので面白かった。
なお、キャンディマンを演じたトニー・トッドは、死のピタゴラ・スイッチこと「ファイナル・デスティネーション」シリーズの死神を演じている。彼の風貌は、怪しげで神秘的な役を演じるのに最適なんだろう。確かに第一線で活躍するアフリカ系俳優とは、方向性が違うキャラだし。

超蛇足・・・本作の監督 バーナード・ローズは、「サムライマラソン」の監督。
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