「地獄への挑戦」
冒頭、賞金欲しさに依頼されていた西部の無法者ジェシーを殺したロバート。批判的な世評に耐え切れなくなった彼は、次第に荒れた生活を送るよう、アベルとカイン、妄想、精神、脅威、暴力。今、監督の記念すべき初長編映画が始まる…本作は1949年にサミュエル・フラーが監督したアメリカの81分の映画で、この度DVDにて初鑑賞したが面白い。西部の無法者J.ジェームズを裏切ったR.フォードを描いたフラー監督の記念すべきデビュー作と言うことである。どこかしら本当の脅威と暴力は、精神を病み、妄想に憑かれた脳の中で展開する事を映し出していて怖いと思った。この作品自体はプロデューサーのロバートがどんな映画を作りたいかフラー監督に尋ねたときに、暗殺ものについて撮りたいと言ったらしく、そこでカエサルを暗殺したカシウスの物語を持ちかけたそうだが、却下されてしまったそうだ。そこでジェシー・ジェームスを殺したボブが浮上することになるのだが、作品自体はアベルを殺したカインの物語に擦られている感じがする。さて、物語は賞金欲しさに信頼されていた西部の無法者のジェシーを殺したロバート。だが批判的な世評に耐え切れなくなった彼は、次第に荒れた生活を送るようになり…とざっくり説明するとこんな感じで、監督がわずか10日間で撮り上げた映画である。そういえば数年前にブラッド・ピットとケイシー・アフレック共演したやつでジェームズを映画化してたなぁ。かなり昔見たからほとんどないよ覚えてないけどそっちのほうは。
