daiyuuki

カンフー・カルト・マスター/魔教教主のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

3.5
元代。モンゴル民族が中国全土はじめアジア全域を支配したこの時代、最強の魔力を秘めた伝説の宝刀、倚天刀と屠龍刀をめぐり、全中国の武道家たちは争いを続けていた。すなわち、少林寺・武当・華山・峨眉・昆侖・空同の六大派、ペルシャを拠点に領土奪還を図る明教であった。その中で、金獅毛王ツェ・シュンは武当の一門のチェン・ツイサン(ン・ジャンユー)と義兄弟の契りを交わす。ところがツェは配下のシン・コンに裏切られ妻子を殺されたのに逆上、六大派から屠龍刀を奪い、復讐を遂げた後、身を隠した。このためチェンは妻で白眉魔王の娘ヤン・ソウソウ(チョン・マン)と幼い息子を連れ逃亡の身に。師匠で武当の老師チャン・サンフン(サモ・ハン・キンポー)のもとへ100歳の生誕祝いに訪れたが、そこでツェを敵と狙う六大派の手先の者に息子を奪われる。彼らは秘拳“玄暝神掌"をモウケイに食らわせて逃げた。老師のもとへ身を寄せた親子に、六大派が大挙して押しかけ、ついに父は義理のために自害、母はモウケイにその場にいた5人の顔をおぼえさせ、復讐を誓わせてから夫の後を追った。-それから8年後。命は助かったが、呪いのため武術は使えない体のまま、件の子モウケイ(リー・リンチェイ)は成長し、青年となった。親代わりの老師は彼に、かつて彼に挑んで来た少林寺の秘法“九陽神功"を習得した男だけがモウケイの体を救えると教える。その矢先、モウケイは武当の跡継ぎで彼とは幼なじみのいとこ、スン・チンス(イー・シン)の挑発に乗って争い殺されかける。そこへ明教の魔王の下女を名乗る謎の娘シアチウ(チンミー・ヤウ)が現れ、窮地を救うが、スーは2人を谷底に追い落とす。ところが、その谷底にいたのが、“九陽神功"を習得した男だった。男は老師を倒すため、モウケイに“九陽神功"を注入、彼を従わせようとするが、今やモウケイも彼と互角の力を持つ超人に変貌していた。シアチウを連れ、モウケイは祖父白髪魔王のいる明教のもとへ赴く。折しも、六大派と明教は大激戦の最中。乱軍の中をくぐりぬけ、地下宮殿に入った2人はそこで争いの原因を引き起こしたシン・コンに会う。実は彼こそ元朝と結んで暗躍するすべての悪事の元凶と知った怒りのモウケイの一撃を食らいシン・コンは逃れ去る。さて白髪魔王とその盟友青蝙魔王ワイ(リチャード・ウン)は追い詰められていたが、駆けつけたモウケイは絶対的な力で双方を圧倒、真実の敵はシン・コンと教え、調停する。新たな明教の指導者となったモウケイは、世界制覇の野望のために宝刀奪取に動き出した元の皇帝の娘ミン(チョン・マン2役)と対決する。老師の下に戻ったモウケイは、ミンの部下の「玄冥神掌」の使い手を倒し見事に復讐を遂げる。ミンはモウケイに、人質として捕まえた6代派の首領を救いに救出するために宮中に来るよう伝え去っていく。
金庸の武侠小説「倚天屠龍記」を映画化した武侠映画。当初3部作で公開するはずが、大人の事情で2作目のみが公開された惜しい作品。
登場人物が多い上に、関係も入り組んでいるのに、膨大なナレーションで説明するのが余計分かりにくい。チープな感じの特撮で水増ししたワイヤーワークを多用したカンフーアクションは派手だし様々な流派のカンフーが次々登場するので楽しいけど、ファンタジーな感じ。
おまけに途中で始まり途中で終わる残念な感じが惜しい。
ただジェット・リーのカンフーアクションは、さすがという感じ。
惜しい出来のファンタジー風味の武侠映画。
daiyuuki

daiyuuki