ぴんじょん

マッドマックスのぴんじょんのレビュー・感想・評価

マッドマックス(1979年製作の映画)
5.0
このレビューは、余計な事、書いてます。

オーストラリア・アクションの先駆けとなった本作、改めてみると、低予算テイスト満載の映画でした。

低予算の傑作と言えばジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』、ジョン・カーペンターの『要塞警察』、ジェームズ・キャメロンの『ターミネーター』なんてのがあるわけですが、どれも、低予算であることを逆手にとって登場人物や物語の焦点を絞り込んで、物語を濃厚に描いています。

理由なき暴走のライダー族は、キューブリックの『時計仕掛けのオレンジ』を思い起こさせます。

そして、ラストはドン・シーゲルの『ダーティ・ハリー』ですかね。

近未来のハード・アクションとしては、実にいいとこをついていたように思います。


ところで、ときどき、若い映画ファンの皆さんが、古い映画だからアクションがどうとか、特撮がどうとか言っているのを読むと、ちょっと残念に思います。

モノクロというだけで、「古い」と切り捨てる人もいるようです。(あ、この映画はモノクロじゃないですよ。)

想像力といいましょうか、脳内で物語や映像を紡ぐ力がないように思えてならないのです。

映画の本質は映像の派手さだけにあるのではないと思います。

派手な映像でも見せ方がへたくそで、無駄なだけという作品もたくさんありますよね。

新しくて派手なCGをたくさん見ているからと言って、目が肥えているなどと思わない方がいいのではないかと思います。

などと、偉そうなことを言っている私だって、映画の本質がわかっているわけではないのですが…すみません、人それぞれの鑑賞でいいわけですが…。

でも、こうした作品を「古い」で切り捨てるのは何か違うように思えるのです。


さて、『マッド・マックス』公開当時、そのハードなアクションに反して、主人公のマックスことメル・ギブソンが童顔だったことに驚いたものです。

それにしても、童顔だったメル・ギブソンがゴリゴリのキリスト教原理主義者(保守派)になり、監督のジョージ・ミラーがホンワカペンギンの『ハッピー・フィート』を撮っちゃったりするんだから世の中はわからんもんであります。

1,562-4
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