ユウ

ロード・トゥ・パーディションのユウのレビュー・感想・評価

4.4
海外版子連れ狼とでも言うべき作品。
トム・ハンクス演じる主人公は、マフィア最強のスイーパー。しかし彼はそれを鼻にかけることなく組織と掟に殉じている。
それというのも、彼はマフィアのボスに拾われ育てられた身。ボスにとっては腹心であり実の息子以上に目をかけることさえあった。
そしてもはや次期ボスは主人公に、という話すらある。
しかし、ボスの実の息子は、それでは面白くない。だがこのボスの息子は、とにかくダメ。何をやっても半端者、裏稼業のルールを守らずやり過ぎては父親のボスから大目玉。
その鬱憤と次期ボスの地位への焦りから、あろうことか主人公の妻と次男を殺してしまう。
ボスは最高の腹心である主人公になんてことをしてくれたんだと実の息子を殴打し罵倒する。

しかし、最後にボスが選んだのは主人公ではなく実の息子だった。
主人公は生き残った長男と共に、かつて愛した父親代わりであったボスから、謝罪と追っ手を手向けられる。
これまで仕えてきた組織はなんだったのか?
復讐鬼となった主人公と彼の息子、そのありようはまさしく、『冥府魔道(ロードトゥパーディション)をゆく親子』
(※冥府魔道をゆく親子とは子連れ狼のキャッチコピー)
ユウ

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