スローモーション男

隣の女のスローモーション男のレビュー・感想・評価

隣の女(1981年製作の映画)
4.5
 フランソワ・トリュフォーの作品がU-NEXTでたくさん配信されたので観たことのない作品を観てます。

 面白い!
サスペンス×ラブロマンスの傑作!

 隣に引っ越して来たのは、学生時代の元恋人。お互い結婚している身なのに愛し合ってしまう。

 テニスコートを経営する女性の語りで始まり、2人が愛し合っていく様子をなるべく客観性を持った語り口でやっていく。まさにトリュフォーが尊敬するヒッチコックのやり方ですね。

 あと演出の見せ方が本当に上手い!お互いが電話をかけて話し中になってしまうシーンやカメラに撮られるシーンは、不倫の危ない関係を見事に見せますね。

 「男は恋愛のアマチュアだ」という台詞はトリュフォーと昔付き合ってたカトリーヌ・ドヌーヴが彼に放った言葉らしいです。トリュフォーは恋愛を多くしましたが、それでも愛が分からなかったのですね。でも、この映画でヒロインのファニー・アルダンと恋に落ちるからやっぱりモテてるんですよ!

 トリュフォーはこの次の『日曜日が待ち遠しい!』が遺作になってしまったのが無念です…。