ゴン吉

ニコライとアレクサンドラのゴン吉のレビュー・感想・評価

ニコライとアレクサンドラ(1971年製作の映画)
4.5
帝政ロシア最後のロマノフ朝の繁栄と滅亡を描いた歴史スペクタル。

日露戦争で国民を兵士として旅順戦線に送り出し、国民の貧困生活で政治状態が不安定なロシア。
皇帝ニコライ2世と皇后アレクサンドラはこれまでに4人の娘に恵まれていた。
そして待望の長男アレクセイが生まれるが、母親からの遺伝により血友病を有していた。
アレクセイの病状が、一時は絶望的な状態まで悪化するが、好色宗教家のラスプーチンの力によって回復する。
これがきっかけでラスプーチンは皇后の寵愛を受けるようになり、次第に政治に影響力を及ぼすようになる。
一方で第一次世界大戦の勃発により、ロシアはドイツと戦うことになるが、敗北を期してしまう。
そんな折、革命がおき、ニコライは周囲からの圧力により、1917年3月15日に皇帝の退位を決心するのだが......

帝政ロシアのロマノフ朝の最後を知ることができ、とても勉強になりました。
ニコライとアレクサンドラのモスクワでの華やかな生活とシベリアの儚い終末のギャップが切ないです。
そしてやりきれない結末が待っています。
皇帝として、また夫としてのニコライの苦悩が描かれており、歴史ドラマとして、また家族ドラマとしても見応えがありました。

「僕は血を流す運命なんだ!」 

BS TVで鑑賞
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