あー

壁あつき部屋のあーのレビュー・感想・評価

壁あつき部屋(1956年製作の映画)
3.6
BC戦犯として、壁あつき部屋...
監獄の中にいる元日本兵たち。

彼らが、何故この部屋にいるのか。

小林正樹監督。
『人間の條件』大傑作。
あの第4部を観ると、上官に抗えない
あの時代をヒシヒシと感じる。

ウクライナはさ、
自国を守る為に戦っているけれど、
ロシア側を思うと軍隊精神って
いまだ蔓延っているのではなかろうか。

山下は、上官命令に従い食べ物を
くれた現地の人を殺した罪に
問われて戦犯になった。

上官は戦犯になっていないー。

人間の條件でも、将校は捕虜に
なっても国際法で優遇されとるの
腹たったなぁ。上官気質が抜けてないの。

壁に打ちつけられた穴から
川西が自分の罪を見つめるシーンは秀逸。
実際に穴が開いている訳ではないが、
長い監獄暮らしで精神的にも不安定に
なってしまう様がよく描かれている。

米軍捕虜収容所で通訳をしていただけの男。
朝鮮人だからと罪を押し付けられた男。

1人、1人、戦犯の理由は様々だが
壁あつき部屋にいる人々と、
壁の外にいる人々。

戦犯とは何か。も、
問われているようだった。
あー

あー