うろささ

夢売るふたりのうろささのレビュー・感想・評価

夢売るふたり(2012年製作の映画)
4.0
西川美和さんの作品は、「リアリティを知る」という点で本当に有難い存在。

ふたりは夢を売った。星たちに夢を売った。星はごまんとあり、それぞれが違う軌跡を描く。同じものは一つとしてなく、夢を売るふたりもまた星たちである。ふたりは夢を売りながらも夢を買おうと必死になった。欲望、寂寥、不安、愛情、どの表現もリアルで、それは、言葉にできないような現象であった。
自分で自分の人生に落とし前つけられたら、誰に誉められなくたっていいもん。という言葉。
寝てる里子を布団に寝かせるシーン、話さずとも、眠っていても呼吸が合い、行動を合わせられた。とても好きなシーン。
心の中の何かが、見る私に焦燥を与えた。恐れに近い緊迫した焦燥。息が詰まっていく焦燥。
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