キャストがすごい。
演技派ばかりで吸い込まれた。
松たか子、阿部サダヲをはじめ脇役の面々もしかり。
火事になり全てを失ってしまった二人。
暗い感じなのかなと思いきや、つとめて明るく強かに生きようとする妻と、その勢いに引っ張られてついて行くお人好しな夫の姿がコミカルにさえ感じた。熱湯風呂のシーンなんか特に。
なんだけどやはり、根底にはお互いの物悲しさや虚無感が漂っている。
そして割り切ってはいるけれどやはり募る妻の嫉妬や焦燥がうまく描かれていた。
松たか子の演技があまりにもリアルで圧巻。
エンディングで、騙された女性たちの表情がどことなく穏やかだったのが印象的。
特に横断歩道で見せた鈴木砂羽のぎこちなく微妙な笑みとか流石だなと思った。
つかの間の夢を見せてもらったよ(金払って)…って感じ。
やはり「夢売るふたり」だったのかな。
刑法的な事は置いといて
