教師や外交官としても活躍した英国領ガイアナ出身の小説家エドワード・R・ブレイスウエイトの自伝的小説を、シドニー・ポワチエ主演で映画化。
ロンドンの貧困地区イースト・エンド。荒れた白人学校に赴任した新米黒人教師の奮闘記。
"To sir with love"♪
不良更生学園ものの走り(?)。シンプルなストーリーだが、シドニー・ポワチエの名演に魅せられ、最後は思わずうるっと来た。愛を持って叱ってくれる教師に出会えたこと、子供たちにとって貴重な人生の財産になったと思う。
名優シドニー・ポワチエが演じる教師像。情熱をうちに秘めた誠実な人格者。欠点のない真面目なキャラクターは"つまらなく"なりがちなのだが、シドニー・ポワチエが演じると随所に人間味が感じられて興味深かったし、説教臭さもほとんど感じなかった。現代人としてジェンダー観や結婚観には共感出来かねる部分もあったが、道徳的な教えは半世紀以上経ってもストレートに刺さるものが多かった。
ポワチエの出演映画はどうしても人種問題を意識して観てしまう。学生たちの口から、現代では差別的とみなされるであろう言葉が何度も悪意なく発せられるので、その度に冷や冷やさせられた。現代でこそ、センシティブなテーマとして扱われているが、当時はそうではなかったのか。白人生徒たちが黒人のクラスメイトの母親の葬式に花を届けに行くと周りからどう見られるか問題は切実だった。
自らも役者として出演しているルルが歌うテーマ曲も印象的。歌詞が感動的だった。
物足りなかったのは、学生たちが意外と良い子ちゃんばかりで、教師の乗り越えるべき困難が低かったこと。実話ベースなので仕方ないのかもしれないが、映画としては少々盛り上がりに欠けた。
「いつも心に太陽を」という邦題センスが素敵。
ロンドン名物ダブルデッカー。人種差別的な同僚の白人教師。ヤンキー🇺🇸に対するイングランド人達のヘイト。
"If you apologize because you are afraid, then you're a child, not a man."
"I believe one should fight for what one believes. Provided one is absolutely sure one is absolutely right."
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