たらこ

同級生のたらこのレビュー・感想・評価

同級生(1998年製作の映画)
3.3
記録用

切ないより苦しいが上回ってくる映画。

今まで観てきたLGBTを扱った作品の中でも一番胸が苦しくなる映画だったかもしれない。
私はジョンの気持ちの方が分かるからスティーヴンの素直さに多少の苛立ちすら感じてしまっていたけど、授賞式でのスティーヴンのスピーチを聞いたら彼の気持ちも至極当然なことで隠すのが普通という考えが私の中に備わっていたことに気付かされた。
それでもカミングアウトするか否かはそれぞれの判断だし、そこが一致しなかったスティーヴンとジョンがああいう結末を迎えたのは自然な流れだった思う。どっちが悪い訳でもない。嫌いになった訳でもない。だけど同じ道を一緒に歩んではいけないことを静かに受け止める二人が切なかった。

若さも相まってとにかく苦しくて切なくて良い映画だった。
たらこ

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