あなたのやさしさを何に例えよう

同級生のあなたのやさしさを何に例えようのネタバレレビュー・内容・結末

同級生(1998年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

You Are So Beautiful To Me

自分で自分を否定するよう

教官に恋をして教習を長引かせるって、かわいい

外にいる仲間にアピールするために、カバンを殴って大きな音を出すシーン。ロッカーで二人、楽しそうな純粋な表情。

演説のシーン、これが全てだ
「僕は皆さんに分かってほしかった。
孤独は耐えられない。
素顔で付き合える友だちが欲しいし 家族にも愛してほしい。
仮面の僕でなく 本当の僕を。
隠れるのは疲れた。
一人で悲しんだり 脅えたりするのも。
分かりますか
ほかにも僕の仲間がいて 僕のように 一人で悩んでいる。

スティーヴンを見つめて首を振るジョンの表情が辛い。

「やっぱり一人だ。
僕はゲイです。
両親には
謝ります・
でもゲイの子を持つ親はいる。
ゲイも愛だ。
なぜ忌み嫌う?」

◉自分を卑怯者だと思ってしまうのが悲しい。
スティーヴンに立ち去られたジョンの姿が印象的。
これから先、彼はどれほどの後悔と自己嫌悪を背負いながら生きなければいけないのだろうか。
自分を偽りながら生き続けるには、人生はあまりにも長い。
ジョンの横顔が美しいほど切ない。

◉現在とは比べ物にならないくらい同性愛が受け入れられていない時代の作品。ジョンは決して悪くないし、弱くない。
現在だったらまた物語が全然変わってるんだろうな。
もしも二人がいまの時代に生まれてたならと想像するが、実際にそんな想像をせずにはいられない時代に拒否された人たちはいるのだ。

(アマゾンプライムビデオの作品の写真はどうしてこんなに美しいんだ。作中の学生たちがいじめっ子いじめられっ子関係なく、肩を組んで幸せそうに笑っている。なんだか逆に切ない)

23.11.22
自宅