すずす

この広い空のどこかにのすずすのネタバレレビュー・内容・結末

この広い空のどこかに(1954年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

小林正樹監督の初期の家族モノ。戦後の傷跡が癒えぬ日本の家族を、川崎の工場街を舞台に描いています。
原作は木下恵介の妹・楠田芳子。脚本は松山善三(本編表記は変名)。

見所はアンサンブル仕立てのモダンな作劇。50年代前半にして、70年代のアメリカ映画の様な作り。さすが、木下ファミリー。

川崎の商店街の酒屋。
結婚一年の夫婦(佐田、久我)、その母(浦辺粂子)、空襲でチンバになった店主の姉(高峰秀子)、その弟(石濱朗)。

姑と嫁の確執、戦争後遺症から立ち直れない姉、貧しい歌友人との関係に悩む弟… それぞれの悩みを描き、題名の様に爽やかに締めくくります。
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