高峰秀子のお琴…
酒屋の長男に嫁入りした新婚夫婦。酒屋には母のほか、戦中の空襲でびっこを引く程の怪我を負った28の妹(高峰秀子)、寝坊助の呑気な弟がいる。高峰秀子は6年前に不倶を理由に婚約破棄された…
しみじみ良い。都内の小さな酒屋を舞台にしたホームドラマ。優しいけど甘すぎない、現代的な感覚の作品だと思う。戦後の文化や価値観を知る楽しさもある。
もう店内の浦部粂子のような所作で動ける俳優っていない…
観た人が前向きになれる爽やかな映画。
こういう作品にこそ映画としての意義を最も感じる。
登くんが「この広い空のどこかには自分を愛してくれる人がいるかもしれない」という思想を語るシーン、ひろ子さんが…
このレビューはネタバレを含みます
冒頭のシーンを見て、嫁の久我美子を姑(浦部粂子)と小姑(デコちゃん)が虐める橋田壽賀子ドラマの様な話かと思いきや、夫の佐田啓二がとても良くできた人で、心温まるホームドラマだった。
物干し台に上がっ…
このレビューはネタバレを含みます
小林正樹監督の初期の家族モノ。戦後の傷跡が癒えぬ日本の家族を、川崎の工場街を舞台に描いています。
原作は木下恵介の妹・楠田芳子。脚本は松山善三(本編表記は変名)。
見所はアンサンブル仕立てのモダン…
細やかなエピソードの積み重ねで人の優しさを描きながら容赦ない現実もしっかり見せてくれる。
当時の川崎のハンパない工場や機関車の煙突の煙、その煙を肯定的に捉えて「胸の中で情熱を燃やせ」と「ちんば」にな…
酒屋を営む主人公家族の微妙な距離感と関係性を詳細に描きつつ、彼ら一人一人の類型的ではない人間性を浮き彫りにして単純ではない家族というコミュニティの世界で生きることの難しさを実感させる脚本の素晴らしさ…
>>続きを読む松竹株式会社