N

蛇イチゴのNのレビュー・感想・評価

蛇イチゴ(2003年製作の映画)
3.8
どん底のどん底最悪な部分を切り取り、再生なんて描いていないけれど、それが心地よかった。
どん底な時でも笑いもあるし嬉しさもある。それが生々しい。
正しさに生きることがどれほど負担か、疑うよりも信じる方がどれほど楽か。

食卓のシーンに重きを置いている映画なのだなと感じた。たしかに人と食卓を囲む時、楽しさ、緊張、怒り、感情がすごく動いて、でもそれを悟られないように(家族にはぶつけたり)気を遣ったりする。蒲田を呼んでの食事会なんてリアルすぎて背筋が凍ったよ。画面内に映し出される気まずさ苦しさ楽しさ、料理の選び方もいいと思った。深夜に食べる納豆ご飯は人生で時々思い出しそうだ。
N

N