ただのすず

愛と精霊の家のただのすずのレビュー・感想・評価

愛と精霊の家(1993年製作の映画)
4.0
「愛と精霊の棲む家」

 メリル・ストリープという人が誰なのかも知らないくらい、
映画について何も知らない頃に深夜番組でこの映画を初めて見た。
それからずっと記憶に残り続けている。
人が出会って、生きて抜いて、そして天に召されるまで。
私にとって映画の基本のような作品。
今では色々な映画を知ったけれど、それでもこの映画を観終わる度に重厚な物語に沈み込んで胸が震え、ちゃんと映画を観た、という気持ちになる。久々に配信に上がっていたので嬉しい。

イサベル・アジェンデの小説が原作。
チリをモデルにした富農一家の戦争を挟んでの50年の歴史。
俳優がとにかく豪華、一人一人がとても魅力的だが、特にメリル・ストリープが演じた精霊や天使の化身のようなクララという女性が何十年経っても忘れられない。
彼女をみれば、愛というものがどういうものなのか正しく理解できる。