軽・佻・浮・薄
いや久々に観たけど、どうにもバブルの残滓しか感じられず、ああ日本人はこんなに浮かれていたんだなと思って遠い目で観てしまった。
どれもいらいらが爆発して「バカヤロー」ってなるんだけど、そんなの悩むなよって感じなのよ。だからさ、このころってお金持っていても使い方わからなかったんだろうなぁとしみじみ。お金あってもロクなことないんだよ。ここには薄っぺらい文化しかないの(この映画でなくこのころの日本が。あでもこの映画も薄っぺらい文化かも)。でもね、その薄っぺらい文化を楽しむことが出来るくらい日本は裕福だったのかもしれないね(人は金を持つと途端に俗物になる)。
第1話 「食べてどこがいけないの」渡辺えり監督
もうカリカチュアされた人物像に「こんな奴いねーって」となるんだけど、ひょっとしてこの時代ってこんな人物いたんじゃねえって思い、ちょっとゾクゾクするんだよねえ。
とりあえず相楽晴子が死ぬほど可愛いんでそれだけでも十分。最後も少しすっとするし。
第2話「遠くてフラれるなんて」中島哲也監督
中島の萌芽も見れず、映像もそれほど面白くない。最初だけは中島監督らしい映像あるけど。
安田成美の髪型と服装だけで十分あの頃にタイムスリップできます。髪はアップにして前髪がふわりとする感じ。服は逆三角形。それだけ見れたらいいか。なぜかこのころの恋愛は「旨い食事→セックス」の流れしか重視されないのが見ていてイライラする。
第3話「運転する身になれ!」原隆仁監督
このころの名バイプレイヤー大地康夫主役(病院に行こう!の人ね)。タクシーってそんなに乗るの?自分人生では数えるくらいしか乗ったことないんだけど(基本歩く派)。
阿藤海の元気な姿を拝むことが出来る。いい俳優さんだったなぁ。今回は全力疾走。元気な姿を観れて嬉しい。
第4話「英語がなんだ!」堤幸彦監督
この4作の中では一番派手で楽しい。ただし英語ができている小林稔待の英語も酷いもんである。もう少しなんとかならなかったのか。
室井滋の若いころが見もの。そこそこ綺麗なんだよなぁ。ちなみに室井は若いころ日活にも出ていて濡れ場を惜しげなく披露していたのは薀蓄である。
全体としてだからどうした映画。でもこんな軽薄な時代も懐かしい。