ほーりー

グレートレースのほーりーのレビュー・感想・評価

グレートレース(1965年製作の映画)
3.7
【 走っていればこの世は天国、にぎるハンドルどこへ行く♪】

ちょっと気分を変えて、明るい映画を観たろ。

今では普通にディスクが売っているが、この映画の存在を知った20年くらい前は、まずビデオ屋に置かれていない、いわば例え古いけどレアポケモンみたいな存在の映画だったように思う。

これは『刑事コロンボ』好きにとっては必見の作品。

『お熱いのがお好き』のトニー・カーティスとジャック・レモンの名コンビが再びタッグを組んだ大作コメディ『グレートレース』。

この時点で、レモンの方がカーティスよりクレジットは上になっていて、すっかりキャリアが逆転してしまっている。

アニメ『チキチキマシン猛レース』の元ネタになった作品とも言われ、ジャック・レモン=ブラック魔王、トニー・カーティス=キザトト君、ナタリー・ウッド=ミルクちゃん、ピーター・フォーク=ケンケンのポジションで、これらのメンツで三時間近い尺の間、ドッタンバッタンやっているが、やっぱりあたしゃ贔屓目だが、レモンとフォークの絡みが本当に大好きだった。

ちなみに私はナタリー・ウッドのプロポーションの良さも本作で知りました。

レースの途中、西部の酒場で乱闘したり、北極グマと遭遇したり、ベタベタな展開が続くけど、家族みんなで楽しめるようなノリの良さがある。

レモンと顔が瓜二つの王子(一人二役)が現れて事態は新たな展開をむかえるが、この黒幕を演じたのが、『刑事コロンボ』シリーズの最高傑作『二枚のドガの絵』で犯人役だったロス・マーティン。

フォークが学生時代にこのロス・マーティンの舞台に感激し俳優を志したそうで、一時は師事していたという。という訳で本作は師弟共演作品で、さらに『刑事コロンボ』で飛躍するのであります。

■映画 DATA==========================
監督:ブレイク・エドワーズ
脚本:アーサー・A・ロス
製作:マーティン・ジュロー
音楽:ヘンリー・マンシーニ
撮影:ラッセル・ハーラン
公開:1965年7月1日(米)/1965年12月25日(日)
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