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ヘアーのmakoのレビュー・感想・評価

ヘアー(1979年製作の映画)
5.0
午前十時の映画祭12で鑑賞。
【映画祭初上映】
町山智浩氏が語る20世紀名作映画講座映像付き上映。
◎100点
初鑑賞です。

ミロス・フォアマン監督。『カッコウの巣の上で』『アマデウス』など。

鑑賞の前後に町山氏の解説があり、時代背景や細かい演出等の解説があったのでより深く理解することができました。
本作は、いろんな文化がつまった作品で、町山氏曰くカウンターカルチャー(対抗文化)の作品だそうです。SEX、ドラッグ、人種差別、暴力、LOVE&Peace、スピリチュアル。

1968年のブロードウェイの同名ミュージカルを原作としており、ベトナム戦争に徴兵された田舎の青年とニューヨークのヒッピーたちの交流が描かれています。

【あらすじ】
オクラホマの青年クロード(ジョン・サベージ)は、ベトナムへの出征前にNY見物にやってきた。ヒッピーたちの奔放なパフォーマンスに圧倒され、すぐにリーダーのバーガー(トリート・ウィリアムズ)と意気投合。さらに上流階級の令嬢シーラ(ビヴァリー・ダンジェロ)とも知り合い、お互いに惹かれ合うが―。


ミュージカルシーンがとにかく素晴らしいし、攻めてる。
こんなミュージカル観たことがない!
当時観てたら衝撃を受けたと思うし、今観ても新鮮に感じた。
性的な単語がたくさん出てくる歌詞には驚いた😲
ミュージカルシーンでは、ユニークなダンスや、人とリンクして馬もダンスしてるような動きがあったり、いろんな表現の演出があって楽しめました♪
劇中の音楽がどれも素晴らしい✨

人種では、白人、黒人、アジア人など様々。
エキストラの数も多く、ヒッピーのメッカ、セントラル・パークを皮切りにフラットブッシュ、ウォールストリートなど空前の現地ロケを敢行。

バーガーの突飛な行動には、ハラハラさせられたが、今を生きている感じが伝わった。そしてなんだか憎めない。
クロードが主役だけど、バーガーの方が熱量があって実質バーガーが主役じゃないかなと思った。

クロードは真面目な青年で、バーガーたちと初めて会ったときは、困った奴らだなと思っていたのに行動を共にするうちにバーガーたちと打ち解けていく。
だが、徴兵の期日は迫り…。

ラストは舞台版と違うそうです。
まさかの展開に、なんともやり切れない気持ちになりました。

ベトナム戦争を皮肉っぽく描いているように感じました。

タイトルのヘアー、本作を観れば分かります。


クロード役のジョン・サベージ、乗馬の技術がすごかった。本人がしてるようだったけど驚きました。

町山解説ではヒッピー文化を肯定してけど、午前十時の映画祭の事務局オフタイムの『ヘアー』の動画では違う意見もあり、どちらも共感できました。
ネタバレありですが、興味がある方はこちらを聴いてみてね😊
https://youtu.be/FqWS64waBdY

おバカな行動あり、シリアスな問題もあり、ラリって夢を見てるような不思議な映像もありました。

個人的には大満足。
映画館で観れて良かったと思いました。
途中ウトウトした所があって、こんなに面白いのに全部観れなかったのは残念と思いレンタルしに行こうかと思ったけど近くのGEOにはなかったので、ネットショップで安く買えないかと探したら手頃な値段であったのでDVDを買いました😁
これは私の中のお気に入りの1本になりました。



字幕翻訳: 菊地浩司
観客 4人
劇場鑑賞 #11
2023 #11
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