みおこし

恋におぼれてのみおこしのレビュー・感想・評価

恋におぼれて(1997年製作の映画)
3.2
天文学者のサムは、ある日ニューヨークにいる遠距離恋愛中の恋人リンダから一方的に別れを告げられる。状況を飲み込めず、彼女を追いかけてみるとアントンという男と同棲していることを知ってしまう。どうしても諦められないサムは、アントンの元カノのマギーと結託し、2人で元恋人が暮らすアパートの前に部屋を借りて監視することになるのだが…。

ジャケット写真からは全く想像できない、かなーりドギツい内容のラブコメ。笑えるどころかドン引きの展開!!(笑)元恋人に裏切られたマシュー・ブロデリックとメグ・ライアンが手を組んで、自分たちのもとに相手を連れ戻そうと画策するお話なのですが、やり方が常軌を逸しすぎてる!
そもそも家の前に住み込んで監視し続けるのは明らかに犯罪行為だし、仕事もほっぽり出して職場から家まで常に張り付いてストーキング。いくら未練タラタラとはいえ、そこまでやるともう視聴者はついていけないよ…(笑)。しかもマシューとメグの一見キュートなコンビが顔に似合わず恐ろしいことをしでかすので余計にコワイ。
さらに、サムの恋敵であるアントンはレストランを経営しているのですが、まさかの”害虫”を駆使した報復を決行するシーンがありもう目も当てられませんでした…。

恋愛にまつわる一生許せない相手は誰しもいるもので、そのときは「地獄に落ちろ!!」ってついなりがちですが、結局どんなに復讐しても最後に残るのは虚無感だけ。相手をコテンパンにぶちのめしても、自分は幸せになれないんだなと本作には教えてもらった気がします。

最近すっかり見かけないフランスの名優チェッキー・カリョが、渋~いアントン役を好演。さらにサムの元カノのリンダ役には、先日惜しくも亡くなってしまったジョン・トラヴォルタの奥様ケリー・プレストン。悪役でも憎めない笑顔が魅力の女優さんだったんですが、残念でなりません…。
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